【報告】ピアノ教室 オルガン・チェンバロ体験会(7/13)
聖グレゴリオの家のピアノ講座には、小学生から90歳台まで、実に幅広い年代層の生徒さんが火曜と金曜のレッスンに通っています。
今回、ピアノ講座、教会音楽科、古楽科の講師たちが8月の夏休み前にできる企画について話し合いました。その結果、聖グレゴリオの家にあるオルガンとチェンバロの体験会を行うことにしました。
ピアノ教室に通ってはいるものの、構内に設置されていながら普段触れる機会のないパイプオルガンやチェンバロを弾く体験をしようという話が持ち上がり、「ピアノ教室 オルガン・チェンバロ体験会」が7月13日午後に実現しました。
この日は、オルガン、チェンバロの楽器を用意しました。子どもとおとなの、2グループに分かれて20分ずつでそれぞれの楽器を試奏する機会となりました。オルガンにはその原型となる「ポルタティーフオルガン」があり、パイプオルガンの構造がわかります。チェンバロも近くの工房から模型をお借りしました。
それぞれ講師からは、普段弾いているピアノとの奏法の違いや、個々の楽器の説明と弾き方についての説明を聞いた後、それぞれがレッスンを受けている曲を演奏しました。参加された皆さんからは「とても楽しかった」「聖グレゴリオの家だからできるチャンスだった」といった声が聞こえてきました。
受講生からの感想を書いていただきました。
9年間レッスンに通っているMさん(中学三年生)の感想
普段弾いているピアノとタッチが違うなど、奏法について教えていただき、実際にレッスンしている曲(J. S. バッハ:インヴェンション4番)を弾いてみました。
いつも習っているピアノの音も心地よいのですが、今回体験したチェンバロとオルガンも、とても美しい響きでした。
どちらも鍵盤楽器ですが、鍵盤の幅や数が違っていて、ピアノは打弦楽器、チェンバロは撥弦楽器、パイプオルガンは管楽器と、音を出す仕組みもそれぞれ異なり、先人たちの技術やセンスが凝縮された美しい音色が感じられました。
また、NHKの番組「美の壺-楽器の王様 パイプオルガン」にも紹介された、名匠によって作られた憧れのパイプオルガンを自分の手で演奏できるなんて、夢のようでした。
小さな子供たちが演奏していても、天から降ってくるような神々しい音が鳴り響き、まるで魔法のようでした。
チェンバロのレッスンでもバッハの曲を練習させていただきましたが、作曲された当時の楽器で練習できるなんて、とても贅沢な経験でした。
ピアノとは演奏法が異なるため、良い響きを出すにも違ったコツがあるようでした。できることなら、そのコツを身に着けるまで練習してみたいと思いました。
楽器の素晴らしさだけでなく、岩崎先生、坂先生の音楽への深い造詣にも舌を巻きました。惜しみなく降り注がれる音楽の知識や技術には圧倒されました。
もっと学びたい、教えていただきたいと思える内容でした。
先生方の人柄も素晴らしく、良い出会いと経験になったと思います。
このような贅沢で、めったに無い体験ができて、グレゴリオのピアノ教室に通っていて良かったなと思いました。(寄稿)
レッスンに通っているNさん(社会人)の感想
憧れていたパイプオルガンやチェンバロに触れられ、楽器の構造も丁寧に説明していただき、貴重で楽しい体験でした。
ピアノとは違う鍵盤のタッチに戸惑いつつ、先生方に優しくご指導いただき、下手ながらも作曲家の時代の音や雰囲気を感じることができました。
このような機会をもうけて下さり、本当にありがとうございました。(寄稿)
レッスンに通っているYさん(小4)のお母さまの感想
ピアノ教室のオルガン・チェンバロ体験に息子(小4)が参加しました。企画を知ってから、宝物のような素晴らしい憧れの楽器を触らせていただけることをとても楽しみにしていました。チェンバロ用とオルガン用に別々の曲を準備してピアノ教室で先生に見ていただいていましたが、「あの楽器で弾いてみたい」という目標があるためか、いつもよりも熱心に練習に取り組んでいるようでした。
当日は、ただ音を出してみるだけでなく、他の生徒さんたちの演奏を聴き、楽器の構造や曲の時代背景などについて教えていただいたり技術的なアドバイスもいただいて、とても内容の濃いイベントでした。アーレント・オルガンはその楽器と聖堂の響きで和音のひとつひとつが感動的でした。先生方のお話が大変興味深く、子どもにとってとても良い刺激となったと思います。音楽をもっと好きになったようです。
音楽を専門的に学んでいる大人だけではなく、子どもにも貴重な経験の機会をくださったこと、聖グレゴリオの家の皆さまに感謝いたします。
このような環境が身近にあることを嬉しく思います。(寄稿)
さらに、感想を尋ねてみました(順不同)
ピアノと違う楽器に触れるのがとても新鮮で、すばらしい忘れられない体験でした。
レッスンしている音楽が、その楽器のために作曲された時代に戻ったように感じました。楽器と曲が合っているんだなと思いました。
鍵盤の大きさや幅、深さ・浅さによってタッチが異なる。その上、鍵盤が2段もあるのでドキドキしながら演奏。
ふいごに空気を貯めてパイプを通して音を鳴らす構造、足鍵盤やストップ(音栓)を使い音色を出す操作など、これらを駆使しながら演奏するのはまさに神業!
ピアノは300年前、パイプオルガンは中世にできたもの。先生たちの愛を感じた。
チェンバロの鍵盤は、黒鍵と白鍵がピアノと逆になっているのが驚き!
チェンバロは綺麗で華奢。貴族が好む楽器なのかな。
ぜひ毎年やって欲しいです。
聖グレゴリオの家は、聖堂にあるオルガン、練習用オルガンが3台、小型パイプオルガン(ポジティフオルガン)3台、チェンバロ3台、ピアノ4台、ハルモニウム2台など、数多くの楽器を所有しています。
こんな環境でピアノを習ってみたいという方はぜひお問い合わせください。
電話: 042-474-8915 Email: info@st-gregorio.or.jp