【報告】オルガンに親しむ一日③開催しました(2/11)

聖グレゴリオの家は、2023年2月11日に第1回「オルガンに親しむ一日」を、同年9月23日に第2回を開催しています。

第3回目となる「オルガンに親しむ一日」を2月11日に開催しました。

関西方面などからのメンバーを含む62人(教会音楽科生徒13名を含む)が参加し、オルガンの歴史やグレゴリオ聖歌とオルガン曲への展開などについての解説を聴き、表現豊かな演奏を楽しむ有意義な一日となりました。主な内容は次の通りです。

10:00~12:30「グレゴリオ聖歌とオルガン音楽」

西脇純(聖グレゴリオの家理事長、西南学院大学国際文化学部教授)

前半は「グレゴリオ聖歌とオルガン音楽」について解説。後半はグレゴリオ聖歌からコラールになり、それに基づいて作曲されたオルガン作品を、3人のオルガニストが演奏しました。

◇待降節◇

◆グレゴリオ聖歌 ”Veni redemptor gentium”
→”Nun komm, der Heiden Heiland” 来たりませ 異邦人の救い主よ

🔴S. シャイト コラール集より

🔴J. S. バッハ BWV659 ライプツィヒ・コラール集より

演奏:椎名雄一郎

◇降誕節◇

◆グレゴリオ聖歌” A solis ortus cardine”

→” Christum wir sollen loben schon”

キリストをわれわれは美しく讃えるべきである

🔴N. de グリーニ A solis ortus cardine Ⅰ, Ⅱ, Ⅲ

🔴J. S. バッハ BWV611(オルガン小曲集)

演奏:J-P.メルカールト

◇復活祭◇

◆ グレゴリオ聖歌” Victimae paschali laudes “

→” Christ ist erstanden” キリストは立ち上がられた(復活なさった)

🔴J. S. バッハ BWV627(オルガン小曲集より)

◆ →” Christ lag in Todesbanden” キリストは死の布に横たわられた

🔴H. シャイデマン

演奏:椎名雄一郎

◇聖霊降臨祭◇

◆ グレゴリオ聖歌” Veni Sancte Spiritus”
→” Komm, Heiliger Geist, Herre Gott” 来りませ 聖霊 主なる神よ

🔴D. ブクステフーデ Buxwv 200

◆ グレゴリオ聖歌” Veni creator spiritus”
→” Komm, Gott, Schöpfer, Heiliger Geist” 来りませ 創り主なる神 聖霊よ

🔴J. S. バッハ BWV667 (ライプツィヒ・コラール集より)

演奏:岩崎真実子

13:45~15:15「ローマ時代からゴチック、ルネサンス時代に至るオルガンの発展の歴史①」

三橋利行(高エネルギー加速器研究機構、総合大学院大学名誉教授)

ローマ時代の水オルガンから始まるオルガンという楽器の歴史を、ルネサンス時代までヨーロッパ各地に現存しているオルガンの写真など、実にたくさんスライドで紹介してくださいました。

今回は特に、三橋講師が40年ほど前に自作したポルタティーフオルガンを持ち込み、平井靖子さんが演奏しました。講演終了後には楽器などに触れる機会もあり、皆さん興味津々でした。

15:45~16:00 ”Magnificat” グレゴリオ聖歌とオルガンによる交互唱

指導:西脇 純

アンティフォナ:”Magnificat anima mea Dominum”

今回の「オルガンに親しむ一日③」の締めくくりは、晩課のハイライトである”Magnificat”にチャレンジしました。

グレゴリオ聖歌(第8旋法)の旋律で奇数節を歌い、オルガンが偶数節を演奏するスタイルで実践しました。すでに何度も歌った経験をお持ちの方が多かったからでしょうか。皆さん見事に歌っていました。

🔴Lambert Chaumont:  Magnificat

オルガン演奏:演奏:J-P.メルカールト

「オルガンに親しむ一日③」をしめくくる”Magnificat”の交互唱をご覧ください